セミナーがまじかになりました
アナログ基礎講座 雑音理論と低雑音回路の設計とその計測方法
5/18のアナログセミナーですが,いよいよ一週間を切りましたね.テキストは既に完成しておりCQ出版社の方で印刷に入っています.遠くから参加されるかも居られ本当に感謝の限りです.
これは実験に使うボードです.このセミナーのために製作しました.そして実験に使うOPアンプも揃いました.超低雑音のAD797とLT1028の対決も楽しみです.今回はOPアンプメインですが,もし時間が余ればディスクリート回路の話もしたいです.OPアンプを超える超低雑音のアンプが出来ますから.
そもそも低雑音増幅器は70年代とか80年代に大きな発展がありました.それはオーディオのMCカートリッジのヘッドアンプです.中には-160dBV(Riaa+Aweighting)という,とんでもないものまでも存在しました.
これを設計したオーディオメーカFIDLIXの中川氏の話によると,NPN+PNPもしくはNch+Pchのコンプリで組むことが大事との事.理由はラジオ電波の影響が小さくなるからだそうです.私も仕事で超低雑音高ゲインアンプの開発でラジオ波には悩まされた経験があります.
最近はレコードが復活してきておりSONYも新しくレコード工場を建設したとか...そしてHMVもレコード専門店を都内にどんどんオープンしているとのこと.さらに先日FMラジオを聞いているとレコードプレヤーを視聴者プレゼントにしてましたね.いよいよアナログの復活で面白くなってきました.
思いますにフォーマットがころころ変わり,常に覚える事が要求されるデジタルの世界.そのデジタル疲れというのが消費者の中にあるのかもしれません.
MCカートリッジの標準と言われるDENONのDL-103の場合,その出力は0.3mVで抵抗値は40Ωです.これを超低雑音で増幅するには入力換算雑音抵抗が50Ω前後のAD797でも難しい.やはりディスクリートアンプの出番ですよね.なるべくディスクリートの話もするようにいたしましょう.