ARM Cortex M4

長らくルネサス社の16Bit/H8マイコンを使ってきましたがそろそろARMに乗り換えます.振り返るとH8は使いやすかったですね.理由の一つとして内部のアークテクチャの美しさがあります.よくみられる増築増築によるゴテゴテがなく一本筋が通ったような哲学がありました.

ただ純正の開発ツールがとても高価だったり,評価ボードやアプリケーションノートの不充実もあり,弊社の様な小さい会社やホビーユーザーにはあまりやさしいメーカで無かったように思います.

でもCQ出版社の本やサードパーティのリーズナブルな開発ツールのお陰もあり,今日までなんとか使い続ける事ができました.

弊社でのマイコンは,シーケンス制御とデジタル信号処理によるリアルタイム制御です.ただH8だとどうしてもリアルタイム制御のサンプリング周波数が100Hz前後になるため少々不満がありました.ですから高速性が求められるときはDSP機能の付いたマイクロチップ社のdsPICを使っていました.

2017-4-16blog1

さてARMですがSTマイクロ社に決定です.理由は簡単.知り合いのエンジニアの勧めです.ところがマイコンに慣れているとはいえメーカや型式が違うとまるで別世界.右も左も解らない迷子状態.だから評価ボードのLEDピカピカからスタートするのですが,さっそくに意味不明な用語がごろごろ,ST-LINK/V2,STM32Cube,STM32CubeMX,Nucleo,HAL,LLって何のこと?

でも心配は不要.STマイクロ社のホームページには資料がとても充実しています.だから今は一つ一つ理解を進めている所です.ちなみに開発環境はIARです.これはTI社のMSP430から使っており取説いらずの優れたツールです.

ドライバには,よりハードの抽象化を進めた「HAL」とハード寄り「LL」があるのを知りました.回路エンジニアの私としてはマイコンのレジスタを直接触りたいのでLLを使うでしょう.

2017-4-16blog2