LDモジュール

写真はFITEL社のLDモジュール(FRL15DCW)です.1550nmの赤外線レーザーを出します.パワーは40mWでレーザーの危険度を示すカテゴリはクラス3B.直接目に入れるのは大変危険でさらに散乱光も危いレベルです.

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このLDモジュールの中には,レーザーダイオードのLD,モニタ用のフォトダイーオドのPD,温度センサのサーミスタと冷却用のペルチェが入っています.

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LDモジュールの運転方式は,PDにより光フィードバック制御を掛けるAPC運転(AutoPowerControl)と,LDの電流を一定に保つACC運転(AutoCurrentControl)があります.LDは温度によって大きく出力パワーと波長が変わるのでサーミスタとペルチェによる温度制御はとても重要です.

LDモジュールにはピン12のRFポートがあるので直接RF変調信号をいれて光変調させることができます.ですが超高速変調の場合はLN変調器を使います.LNを使う場合はLDモジュールはCW光つまり直流の光での運用になります.

FITEL社のFRL15DCWは1波長の純粋な光スペクトルになります.アプリケーションによっては無線回路のVCOと同じで高い光のC/N特性が問われます.この場合は超低熱雑音かつ超低ドリフトの回路でLDを駆動します.

実は写真のLDモジュールは新品で到着後すぐに私の不注意で壊したものです.一瞬にして十数万円がパー!!(泣).壊した理由は誤って反射光を入れてしまったのです.RFの世界でもマッチングが取れていないと反射電力で回路が焼けますよね.それとまったく同じです.とにかくレーザーはとても恐ろしいのです.